野並享子 市議: 代表質問

2009.3議会代表質問文


日本共産党を代表して質問いたします。2009年3月議会

1)経済情勢の認識についてお尋ねします

アメリカ発の金融危機が全世界に広がりました。この原因は極端な金融自由化と規制緩和と投機マネー、ばくち投機により、実体経済に合わないカジノ資本主義が、全世界を危機に陥る状況になりました。

日本のGDP(国内総生産)は12・7%の大幅な落ち込みであり、先進諸国の中では異常な落ち込みであります。この急速な墜落的な落ち込みの要因は3点あります。1点目は、1999年の労働法制の規制緩和により、人間使い捨ての「非正規雇用労働者」の急増と大企業の大量解雇を可能にしたことです。2点目は、この間の「構造改革」路線が、内需・家計をないがしろにし、極端な外需頼みとアメリカに依存する脆弱な経済を作ってきたことです。3点目は、金融自由化と規制緩和により、外資依存の市場経済構造がカジノ資本主義を作りました。以上3点によりこれまでに類をみないスピードでの落ち込みとなっています。

この状況を脱するには、3つの要因を正すことですが、麻生内閣は来年度予算や2次補正予算で的外れの対策となっています。今国会で議論になっていますが、「バラマキは一瞬、増税は一生」と言われる定額給付金。消費税増税は税制法案の「付則」に2011年度までに法制上の措置を講ずると明記する。引き続き社会保障の抑制、大企業・大資産家への優遇税制の温存・拡大。アメリカへの思いやり予算や、グアムへの移転費用と基地の再編に今後3兆円も使うことを約束した日米協定などなど、景気回復が優先と言っているのは口先だけで、中身は景気回復にはなりません。

「アメリカ言いなり」「大企業中心」という二つの政治悪にメスを入れ、外需依存から内需主導の経済に、とりわけ輸出の3,4倍の力を持つ個人消費、GDPの55%を占める個人消費を温め、外需の落ち込みをカバーしていく経済政策が、経済を活性化させる近道と考えますが、山仲市長の見解をお伺いします。

市長答弁

実質経済成長率はねんりつでマイナス12.7%となり、戦後最大の難局に直面していると認識。地域の中が活性化する対策を講じることが重要

2)市政方針についてお尋ねします。

山仲市長就任から4カ月過ぎました。市政方針で「効率的で効果的な行政運営を行っていきたい」と言われていますが、市民の立場に立った予算編成かが問われています。

 凍結し見直しがされるもので、有隣館の建て替えや野洲駅前周辺整備については、評価いたします。公共事業は本当に必要なものを精査し、市民の多くが納得できるような事業でないとだめだと思います。見直しにあたっては、ぜひ地元も含め納得できるようなものにされるよう願います。

 @福祉や教育・暮らしの部分での削減について

 見直しの部分で、外部評価なども参考にと言われていますが、なぜ削らなければならないのか理解が得られないものがあります。例えば、障害者や高齢者の介護激励金が2万円から1万円にすることや、100歳の祝い金を30万円から10万円にすることや、市内循環バスの土曜日運休は、市民が求めたものではありません。これまで市単独施策として喜ばれてきたものばかりです。削ってはならないものの削減ではないでしょうか。今後の対応や方向性も含めて市長の見解をお尋ねします。

市長答弁

危機的な財政状況。市民には一定のご理解をお願いすることになった

 A同和行政について

継続されているのは同和行政です。「地域実態調査」「意識調査」などに235万円計上されています。同和行政を終結したところでは、このような調査は実施していません。

障害者の問題で5年ごとに意識調査が行われているでしょうか。同和行政を終結し、個人施策の見直しや同和だけを特別に扱う行政は止めるべきです。固定資産税の還付を減免に切り替え申請方式にすると説明されましたが、12月議会の答弁で、見直しの発言をされていますが、21年度予算を見る限りありません。改めて、同和行政は終結すべきと考えますが市長の見解を求めます。

市長答弁

個人施策については、今年度中を目途に見直しの方向性をだす

B緊急に求められる経済対策について

 墜落状態の経済状況で、緊急に対策を講じないと野洲市の経済も大変な事態です。国や県の施策でセイフティーネット融資が出されています。野洲市も0・6%の利子補給など具体化されています。しかし、もっと大胆に施策を打ち出す必要があります。

 また野洲市の資源としては、農業があります。農業が生業として成り立つならば、雇用や環境や地域の活性化など多くの可能性を秘めています。食料自給率を引き上げていくためにも、野洲市の資源を最大限に生かす道を模索すべきです。

 例えば、セイフティーネット保障の保証料負担制度や住宅リフォーム助成制度や市内中小企業へ耐震公共事業の発注や、「官製ワーキングプアー」をなくしていくことや、学校給食や社員食堂に農家との契約栽培による供給体制システムや3年間返済据え置きの融資制度など市長の見解を求めます。

市長答弁

住宅リフォームは実施対効果が薄い。小中学校の耐震化事業は前倒しで着工。市内の社員食堂に野洲産米の納入や野菜も部分的に受け入れている企業もでてきた。企業との契約栽培による供給体制を築いている農家もあり、さらに広げられるように取り組んでいきたい。

 C保育行政について

 昨年9月議会でも質問しましたが、保育所の入所を市町村の保育実施義務をなくし、保育所と直接契約制度にし、公的責任から自己責任に変えようとしています。2月24日、厚労省の社会保障審議会少子化対策特別部会において、「新たな保育の仕組み」を導入する一次報告を決定しました。今後2010年度か2011年度通常国会に児童福祉法改悪案を提出し、13年度実施をしようとしています。

 国が公的責任を後退させようとしている方向は、保育所だけの問題に済みません。学童保育所を含む児童福祉法のなかでの改悪ですから、教育長の教育方針の「子どもの居場所作り」の充実を出されている方向と相反する状況ではないでしょうか。市長・教育長の見解を求めます。

市長答弁

直接契約は、厚労省が決めたと言うことではない。市としては利用しやすい保育所づくりと保育サービスを提供。

3)教育方針についてお尋ねします

野洲市の教育の在り方として人づくりは「郷土に根ざして、世界に羽ばたく人づくり」を目標に生涯学習社会の構築をめざすとされています。

 

@学習指導要領について

教育を取り巻く状況で、「新学習指導要領が平成21年度から移行措置に入り・・・・」と書かれていますが、今回の指導要領の改訂について、昨年の3月議会でお尋ねしました。

「小学校では2011年、中学校は2012年実施の改定案で、09年度からただちに実施されるものもあり、10年ぶりの改定案。今回の改定案は、@ゆとり教育をやめ、小学校1年生も毎日5時間授業にする。1年生で25時間、2年生で26時間と2時間多く、3年は1時間多く、4年生以上は、6時間授業が週3日となり、学習内容が低学年に移行されたり、5・6年生で、古文・漢文の音読など、理解度の格差が広がる懸念。A5年生から英語の導入となるが、英会話ができない教師も多く、英語教育を小学校から行うことに国民的な合意が得られていない。B各教科の指導方法まで細かく指示し、チェック体制で教師の自主性を奪う。C「愛国心」を盛り込むことができなかったが、道徳教育と伝統文化の強化がされる。」以上4点を指摘しました。

昨年の答弁で「学習内容は指導要領で規定されますが、どのように教えるかまでは決められていない。学校現場で子どもが楽しく学べるように努力しており、その努力が否定されるようなことにはならないと考えている」といわれました。

教育長も代わられた機会に、再度この指導要領改訂についての見解を求めます。

教育長答弁

学習指導要領の改訂は重要。授業時間数の増加、小学校での外国語活動の導入、道徳教育の充実など内容も変わってきており、21年度からの移行措置を踏まえ、教員の研修など準備を進めている。

@全国一斉学力テストについて

一番最初の全国一斉学力テストは、1961年、48年前に行なわれましたが、成績の悪い子を休ますとか、先生が子どもに答えを教えるなど、教育とは無縁の実態が広がり、4年間で中止されました。

今年で3年目になる全国一斉学力テストが4月21日行なわれます。小学校6年生と中学3年生の国語と算数・数学のテストですが、学校名、男女、組、出席番号、名前を書き、生活態度も記入することになっています。しかも、調査費は今年も57億円であり、小学校はベネッセコーポレーションに、中学校は内田洋行にデーターを送り、集計をしてもらうことになっています。

これまでも発言したように、愛知県の犬山市教育委員会では一斉テストに参加していません。野洲市では、参加を表明され、生活態度などは今後の取り組みの参考にしたいというような答弁をされてきました。

そもそもなぜ全国一斉学力テストが行われなければならないのか。教育上どうしても必要なものかであります。

全国一斉学力テストは、学力向上を目的としたものでなく、都道府県、市区町村、市内の学校で競争を強め、結果を発表し、「学校選択の自由」を全国に広げ、子どもの集まらない学校を「負け組」として政府の役人を派遣して監視し、挙句の果てに学校をつぶしてしまうのが狙いです。

子どもの集まらない学校を閉鎖してしまうことを、安倍晋三氏の著書「美しい国へ」で明らかにしています。都道府県ごとの結果が公表され、大阪府の橋下知事が「日教組の強い学校で学力が低い」と公言し大問題になりました。

更に学力だけでなく生活実態も調査されました。

調査結果のポイントで、家で宿題をする子の回答率が高い。読書の好きな子が正答率が高い。朝食を毎日食べる子が正答率が高い。学習塾で学校の勉強より進んで学習している子の方が正答率が高い。就学援助を受けている割合が高い学校の方が、平均正答率は低いと「分析」しています。このような結果に対して、文科省の責任として経済的格差が学力格差に結びついているなら、解消する手立てが必要ですが、一切言及していません。230万人の小・中学生に強制参加させなくても現場の教師は誰もが様々なことを実感しています。

全国一斉学力テストの狙いは、「財界と支配者側が、競争第一の市場原理で、政治的・経済的に支配しやすい子どもや教師を作ること」が最大の狙いです。

本来、教育とは子どもの人格、才能、能力を最大限発達させ、可能性・成長を手助けしていくものです。全国一斉学力テストは本来の教育から逆行するものであり、犬山市の教育委員会は参加していません。

野洲市として、犬山市のようにテストへの不参加を表明されることが必要だと考えますが、見解をお伺いいたします。

教育長答弁

良い機会である。結果を踏まえ各校で検証を進めてきた。

21年度の全国学力・学習状況調査については参加する。

学力と生活とのかかわりから広く捉え、見直すことができる。各学校で「我校の学力向上策」を策定し検証を進めてきた。学校改善を図っていく過程が大切。