野並享子 市議:一般質問

2007.12議会一般質問文


後期高齢者医療制度について

 

 昨年6月自民党・公明党の賛成で、医療制度の改定が決まり、来年4月から75歳以上の方を別建ての後期高齢者医療制度にし、保険料は年金から天引きすることになっています。無年金の方や月15,000円以下の年金の方は、介護保険と同様に普通徴収となります。

 

 そもそも保険制度と言うのは、リスクの高い人だけを集めれば成り立ちません。しかも、保険料が1割と決まっているのですから、医療費が増えれば保険料が上がると言うシステムになっています。

 

 医療費を上げないために、75歳以上の医療費の上限を決めて、それ以上は診療報酬を出さないことになっています。病院にとって赤字を出さないために、75歳になれば、診療報酬の枠内でしか治療をしない。それ以上は自費で治療をしてもらわなければなりません。

 

 このことは、すでに始まっています。脳梗塞の後遺症でリハビリが必要な方、骨折などでリハビリが必要な方、3か月を過ぎればリハビリは打ち切られています。若ければ3ヶ月で回復するのでしょうが、高齢になれば3ヶ月では回復しません。

 

 後期高齢者医療保険の保険料が11月26日の滋賀県広域連合会議会で決まりました。議会と言っても、一般質問する議員は、県内の市長や町長、答弁は目片大津市長と言う状況です。均等割は38,175円、所得割は6.85%、厚生年金208万円の場合、月6,320円、年間7万5850円、平均一人当たり月6,080円、年間72,955円と言う内容が全会一致で決まりました。

 今後、医療費が増えれば、2年後の見直しで、保険料が引き上げられることは予想されます。しかも、決められた保険料は年金手引きですから、自動的に引かれます。

 

 普通徴収で保険料を1年間滞納すれば、資格証明証が発行され、窓口で10割り負担しなければならず、保険適用をしてもらえません。老人保健では、資格証明証の発行はしないことになっていましたが、後期高齢者保険は発行が可能になっています。滋賀県高島市などは、国保でも資格証明証の発行はゼロであり、すべての国保加入者に医療を受けられる保障をしていますが、後期高齢者広域連合では資格証明証の発行をしないとはいっていません。

 

 このような問題を抱えた制度のため、全国の約300自治体から意見書が挙げられていますし、医師会からも意見書が挙げられています。

 政府は、これまで社会保険の扶養家族であった方は、半年間保険料の徴収を延期すると言っていますが、問題を先送りにしただけです。さらに残りの方は4月の年金から保険料を天引きすることになっています。

 

 医療費の増大と比例して保険料が引き上げられる過酷な保険制度、75歳以上は十分な医療が受けられない差別診療、滞納すれば保険証が取り上げられ、金の切れ目が命の切れ目になる非情な保険制度などなど、このような保険制度は世界中でありません。

 

 人間だれもが最後は死を迎えます。長期闘病を余儀なくされている人もありますが、寿命はどうすることもできません。終末医療の心配をしなければならないというのは、社会保障の根幹が崩壊したのではないでしょうか。

人間の尊厳を踏みにじる今回の後期高齢者医療保険制度は、中止・撤回以外に道はありません。

 

1点目お尋ねします。

 共産党野洲議員団として、1116日、広域連合議員でもある山ア市長に以下の点を申し入れましたが、どのように対応されたのでしょうか。

 

1)    後期高齢者医療保険の中止・撤回の意見をあげられること。

2)国の方針通り実施することになれば、多くの問題を残したままとなります。滋賀県後期高齢者医療広域連合会として、@資格証明書の交付はしないこと。A保険料は所得割で行うこと。B各市町の負担金の内訳で、運営費の一律10%は小規模の自治体に過重負担となるため、人口割にされること。C保険料や医療費の減額免除を検討されること。Dすべての経過を公開し、住民に説明会を行うこと。

3)    75歳以上の診療報酬を定額制にし、年齢による差別診療を行うことになっており、反対をされること。

2点目、広域連合が保険料を決定するにあたっての積算根拠として出された内容を明らかにされたい。

 

1)         滋賀県の老人医療総額と医療費の伸び率

2)         2年後の改定のシミュレーション

3)         10年後の医療総額と一人当たりの医療費の予想

 

3点目、普通徴収の保険料の徴収は、市町になっているが、そのための人件費や事務事業のためのパソコン設置など、これまでの保険事業に比べどれだけの経費負担になるのかお尋ねします。

 

 

回答要求者

市長

 

回答

抜本的な改革が行われた。中止・撤回の考えはない。資格証明証の発行は公平性のため必要。医療費の伸びは平成20年度は4.8%、21年度は5.6%。

再質問

障害者や、小さい子どものいる家庭や、老人保健医療を受けている人には、資格証明証は発行しないことになっており、75歳以上になればなぜ発行するのか

回答

納税促進のため発行するが、生活実態、身体実態をみて、市町村と協議して発行する

 

保育園・幼稚園の民営化について

 

 野洲市財政健全化計画において、篠原保育園・篠原幼稚園を認定子ども園も含めて22年に民営化し、5000万円の削減計画が検討されています。

 児童福祉法第2条では「国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う」とあります。野洲市の未来を担う児童を行政が責任もって育成しなければなりませんが、民営化を含む検討と言うのは、行政の責任放棄です。

 小泉内閣以降「官から民へ」と次々と民営化を推し進め、昨年は「認定子ども園」の保育制度をつくり、これまでの保育制度を大きく変えようとしています。

保育園の運営では、8割〜9割が人件費です。5000万円の削減と言うのは、二人や三人の削減ではありません。しかも、民営化というのは、保育士全員入れ替えであり、あやめ保育園で証明済みです。

篠原保育園は、民間の保育園2園を統合し、公立の保育園として、児童福祉法に基づいて建設されました。「官から民へ」ではなく「民から官へ」20年数年行政が責任もって児童の育成を進めて来ました。

 

 市民が主人公です。米原市では、公立の幼稚園と保育園を統合し、公立でいぶき認定子ども園が設置されています。

 地域住民の方が、就学前教育を保育園でもして欲しいという要望があり、少子化で余裕が出てきた幼稚園において、3歳児保育と預かり保育をするために園舎を増築し、1年間保育園児を預かり保育し、その後認定子ども園を開始するにあたって、厨房室をつくり未満児の給食を行えるようにして今年4月から、認定子ども園が行われています。

 

 160人規模の認定子ども園のうち、長時間保育する子どもは、35人です。160人全園児が給食を食べ、2時で帰る短時部の子どもは125人です。02歳の子どもは、早朝より夕方帰るまで同じ部屋で保育が行われ、35歳の子どもで2時以降の長時間保育の子どもは、26人に3人の保育士が配置されています。短時部の保育士は、3歳児は20人に一人、4歳5歳は30人に一人の保育士となっています。幼稚園なら4・5歳児は35人に一人の保育士ですから、保育園並の配置となっています。

 

 このような形態にするにあたり、地域住民の方と11回話し合いが行われたと言われています。

 

 野洲市が検討している幼保一元化の篠原保育園は83人、幼稚園は29人と米原市のいぶき認定子ども園と全くの逆です。保育園児が多いと言うことは、長時部のこどもの移動が多いと言うことになります。

 

 栗東市では、幼児園という形で、幼稚園と保育園を一体化しています。長時部、短時部の間に4時で帰る中時部という3パターンになっており、保育士のローテーションが大変で、保育士さんを確保するのが大変といわれています。

 

篠原幼稚園と篠原保育園を統合すると言うことは、どちらかの園舎を増築しなければなりません。または、新たに建設しなければなりません。

 

 三上第1保育園を廃止し、三上幼稚園で預かり保育がされていますが、長期的な計画もなく三上幼稚園が建設されているため、増築するスペースもありませんでした。しかも、該当する園児の家庭の了解をしていただいたということで、地域住民には後からの説明でした。

 結局1年間延期され、預かり保育が行われています。

 

 保育園や幼稚園は、小学校も含め、地域に密着し地域住民と共に歩んでいくのが、理想だと思います。

このような点から、以下の点について質問します。

 

1)        財政健全化計画では19年度に実施計画策定となっていますが、どのような計画が策定されているのか、また5000万円削減計画の中身についてお尋ねします。

2)        計画案では、保育所の民営化となっていますが、入所されている保護者で、村田製作所に勤務している方も増えているとお聞きします。80人定員を超えた状況です。公立のままで定員を増やして充実すべきではないでしょうか。

3)        22年実施という計画ですが、統合するかしないかをまず住民に聞くことからではないでしょうか。その次に、増築なのか、建設なのか。住民の声を聞く。この点をどのように考えておられるのかお尋ねします。

4)        米原市では公立で「認定子ども園」が行われています。篠原保育園・幼稚園の今後については、地域住民と共に考えられるような体制が必要ではないでしょうか。

   現在どのような計画で進められているのかお尋ねします。

 

回答要求者

市長

 

回答

民営化すれば、5000万円削減できると言う数字。篠原学区は児童数も大きく変わっていないため、定員を増やすことは考えていない。

篠原保育園・幼稚園は、認定子ども園の方向を望んでおられる。慎重に進めていく。保育園の民営化についてはまだどこの園にするかは、決めていない。今後利用者と合意がされれば、決めていく

 

 

 

 

妊婦検診の補助を

 

妊婦検診は、保険適用されないため、病院に行く時は2万円ほど持っていかないと安心できない。色々な検査が重なると1万円以上と言うこともあるためです。そのため、経済的に大変な妊婦は検診を受けずに、出産を迎え、病院が搬入を拒否すると言う事態も生まれています。

 

このような実態の中で、厚生労働省は今年1月、最低でも5回程度は公費負担するよう各都道府県などに通知しました。厚労省の調べでは、全国1827市区町村のうち、19年度から公費負担の回数を増やしたか、増やす予定なのは約23%。20年度以降が59%増やすことを検討しているという結果がだされています。

 

野洲市では、毎年500人ぐらい新生児が生まれています。35歳以上の妊婦さんを対象に超音波検査が無料で受けられます。また一般妊婦検診は2回までは補助が行われ、精密検査は、1回は無料でおこなわれていますが、もっと充実が求められています。最初は月1回ぐらいの検診ですが、産み月に入ると毎週の検診となり、せめて10回ぐらいは補助をし、経済的な負担を軽くする必要があるのではないでしょうか。見解を求めます。

回答要求者

市長

 

回答

公費負担の拡大を県下統一で行うように検討している。委託する費用も含め県医師会、事業団で5回以上の回数増の協議をしている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中小・零細企業の育成のために

 

 入札の参加資格のないような、地元業者に、小規模な工事を発注し、地元零細業者の育成と地域経済の活性化を図ることを目的に、「小規模工事等希望者登録制度」が全国の自治体で広がり、実施自治体は355、約2割の自治体に広がっています。

 県下では、近江八幡市と湖南市で実施され、近江八幡市は50万円未満、湖南市は30万円未満となっていますが、全国的には130万円まで広げているところもあります。

 

 群馬県太田市では、06年度では368件、2億764万円となり、同市の購買課課長は、「一石何鳥にもなっている制度。地元の小規模の業者にできるだけ使って欲しい」と話されています。

小規模な建設・修繕だけでなく、電気工事、物品、役務にも拡大している自治体もあります。

 

 自営業者は国保加入者で、国民年金です。国民年金の受給は平均4万6000円と言われています。とても生活できる金額ではありません。このような現状だから、町の電気屋さん、布団屋さん、自転車屋さん、後継ぎもなく廃業されています。小規模で大手スーパーに入れない、一人親方のため建設業の日雇いで行っている人など、野洲に住んで25年様々な方を見て来ました。

時代の流れでなく、町の活性化のために行政がやれることをやるべきではないでしょうか。「小規模工事等希望者登録制度」の創設についての見解を求めます。

 

 次に耐震改修補助制度の見直しです。

 木造住宅の耐震診断をした方で、総合評価点を1.0以上に引き上げるための補助制度です。

 しかし、多くの家庭では、1.0まで引き上げようと思えば、数十万円の工事では済まず、何百万円もかかる工事です。補助対象となる工事費が100万円を超え200万円以下で、20万円の補助。200万円を超え300万円以下で、30万円の補助、300万円を超えると50万円の補助となっています。蓄えもなく年金暮らしの家では出せる金額ではありません。

 

 地震で一番の死者が出たのは、寝室での圧死です。梁の下敷きになった。家具の下敷きになったというような圧死です。家具は固定し対処することは可能です。

このような現実を踏まえ、耐震改修を家全体の改修で1.0にするだけでなく、寝室の柱や壁の補強などで、寝ている時の圧死を防げる改修工事にも、補助金を出せるようにすれば、軽微な費用で済み利用も増え、圧死者も防げ、一石三鳥ではないでしょうか。しかも、軽微な費用なら町の大工さんで十分対応できます。

耐震改修補助金制度の見直しについて見解を求めます。

 

 更にこれまで、耐震診断を受けた家庭は何件あったのでしょうか。また野洲市の耐震・バリアフリー改修補助金制度を利用された方は何件あったのでしょうか。ご答弁をお願いします。

 

 

回答要求者

市長

 

回答

「小規模工事等希望者登録制度」は、考えていない。耐震改修補助制度の見直しで、寝室などの部分補修の改修まで広げると、多額の費用が必要であり、考えていない。これまで耐震診断を実施したのは、165軒、改修は5軒