小菅六雄 市議: 一般質問

2007.6議会一般質問文


■新幹線栗東新駅は事実上の中止に

 

質問

去る4月24日、滋賀県、栗東市、促進協議会、及び、JR東海の4者で、「東海道新幹線新駅設置工事に係わる協定類に基づいた履行の諾否の期限及び解除の猶予等に関する覚書」が交わされました。これに基づき、本年10月31日をもって、新幹線栗東新駅の建設、即ち、協定履行を行うのか、どうか、が定められます。また、覚書では、これまで平成17年度、及び18年度に関係市が負担した工事費の清算についても方向が決められました。これにより、県を含む関係市の総額6億円の負担の内、残額分・2億2000万円を仮清算するとして、本市の場合、816万2000円が返還されました。このように、市民・県民の民意に反し、無駄で不要な新駅建設計画は事実上、破綻したといっても過言ではないと思います。

 

1点目に、新駅建設と負担問題の発生以来、市民・県民は「ムダで不要な新駅建設はやめよ、市民の税金負担はやめよ」の世論が多数でありました。このことは、これまで議会でも一貫して主張してきましたように、新幹線栗東新駅建設の是非を問う住民投票条例制定を求める県民運動、また、昨年の滋賀県知事選、栗東市長選、今年4月の県議会議員選挙の結果をみても明らかであります。

 

市長自身は、この間の経過・県民市民の世論を検証して、@このような事態と結果を、市民・県民の民意の結果・反映と認めるか・どうか。Aその上に立って、新幹線新駅建設と負担中止の事態を尊重するのか。即ち、市民の意思と共有できるのか、をお聞きします。

 

2点目に、市民本位の市政を推進するのが市長として職責であると思います。にもかかわらず、市民の民意に反し、これまで、新駅建設と負担を推進されてきました。この意味では、市長の責任は大きいものと考えます。市長自身、政治責任をどのように認識されているのかをお聞きします。

 

答弁

このような事態と結果を民意と受けとめるかという質問だが、推進、凍結及び中止という3つの考え方の中で、当初は推進の立場で本事業の引っ張り役だった滋賀県が、現時点の状況判断により凍結という方向に政策転換をされたもの。

 

新幹線新駅建設と負担金の中止の事態は、知事は中止でなく新幹線新駅については必要であるが、現段階では現行の計画について県の財政状況が非常に厳しいこと、利便性が低く必要性が低いこと、他の請願駅と比べて事業費が高いことの3つの課題があることから凍結せざるを得ないと判断されたもの。

 

市民の民意に反して推進してきたとのことであるが、新幹線新駅設置については、湖南2 市3町が取り組んだのが50年代。それからずっと取り組んできた。何とかつくってくれと。そういう経過がある。また、63年には関係3 市11町で促進協議会を設置した。それ以後はその地域の者が共に知恵を出し合いながら合意した中で進めてきた結果である。昨今の経済情勢から、現時点での推進は困難である旨、この新幹線設置事業を引っ張ってきた県が判断されたわけ、やめようと。約20年の長きにわたり、その時点からずっと適切な判断がなされてきた結果で、我々はまじめに取り組んできた。

 

これを共に進めてきた旧中主町と旧野洲町、そして野洲市及び市長である私の政治責任だと問われることはいかがなことか。野洲市に多大な損害を与えたということになれば、政治責任はあると思うが、まだそこまで話はいっておらない。一日も早い解決を図るべきだと思う。

 

野洲市あるいは湖南地方の発展について、今まで30年間取り組んできたことが外へ出てしまったら、残ったものは何か。どういうようなまちづくりをしていくのかというような代替案を県が示すべきだと思うので、十分その辺については今後吟味をしながら、県と交渉を進めていきたい。

 

 

■市民犠牲の事務事業評価やめよ

 

質問

事務事業評価について質問を行います。現在、市では事務事業評価を実施されています。

市全体では、その対象事業は960事業と言われており、その内、当面、約300事業について「見直し」を行うとされています。このなかで、その一部、約40項目が平成19年度の予算に反映されました。

 

 その主なものは、自治会活動補助金、敬老祝金、母子父子家庭児童入学支度金、児童生徒心臓精密検査補助など、市民の暮らしに直結する事業でありまして、これら事業の廃止・削減がされました。本来、「事務事業評価」とは、市民の立場に立って、行政の「不合理・不公平・不効率」を検証し、改善を加えるというものであります。ところが、今回の40項目の結果を見る限り、「費用対効果」だけが判断の「モノサシ」となっており、これは、現在、市が進めている、市民犠牲の「行財政行革」の「第二弾」といわなければなりません。

 

 この「事務事業評価」は、市民にとって極めて重要なものであります。今後、外部評価システムを導入するとしていますが、現在の「事務事業評価」制度そのものの再検討が必要と考えます。

(問1)市が進めるという事務事業評価の目的はなにか。

(問2)本来、事務事業評価の全体像(項目・方向)を明らかにして進めるもの。にもかかわらず、事前になんら明らかにせず、説明もなく、19年度実施、即ち、予算に反映するという手法とし極めて反民主的推進であります。なぜ、このようになったのか。

(問3)しかも、今回の部分的な実施は、市民の暮らしと生活に直結する事業の廃止・削減がされている。このような先行的な実施は、本来の事務事業評価の手法としても反しているのではないか。

 

答弁

事務事業評価の実施の目的は、第一義的には市の総合計画に掲げる各施策の目標に向かって、各事務事業がどの程度必要で、また有効であるのかということを相対的に検証するもの。

また、事業・制度の体系や事業コストについて、不合理な点や非効率的な部分がないかを個々にチェックして無駄をなくすと共に、大局的には政策マネジメントツールとして、市の政策方針をおのおのの事務事業にどのように反映すべきかを検討するためのシステムであると考えている。

 

2点目の事務事業評価の全体像については、本市の行政評価システムの導入に関わっては、民間のコンサルタントがつくった汎用のシステムをそのまま導入するということは行わず、庁内で試行錯誤を繰り返しながら、昨年度に運用を図ったところ。したがって、指摘の件については、今年度中にも評価システムの運用を要綱等で規定するなどして明らかにしていきたいと考えている。

 

3点目の昨年度の事務事業評価の実施に関わって改善を図った事項につきましては、いずれも事業の効率性や制度の合理性にかんがみて問題があると評価した事項であるため、指摘のような解釈には至らないと考えている。

 

 

■法と条例に違反の同和対策事業はやめよ

 

質問

この間、市行政のあるべき方向として、同和行政の終結を早期に行うべきと質問をしてきましたが、今回、改めて、幾つかの問題を踏まえ質問を行います。本市においても、市民の願い、及びこれまでの市議会での議論を踏まえ文字通り、同和行政を終結すべきであります。にもかかわらず、平成19年度の施策をみても、その方向が見えてきません。

   

1点目に、同和対策促進協議会へ毎年100万円の補助をしているが、@任意団体である同和対策促進協議会とは、どのような団体なのか。Aこの団体に、年間100万円もの市補助を行っていますが、補助の目的はなにか。B補助の実施開始年度と、補助総額は、Cいずれにしましても、本市の同和行政は、長年の取り組みで、成果をみており、廃止すべきであります。にもかかわらず、半ば、半永久的に、これを継続することは極めて問題と考えます。よって、この補助についても廃止すべきと考えますが、見解をお聞きします。

 

2点目に、地域総合センターの清掃委託については、これも長年に渡り、特定の団体との随意契約となっています。このような方式は不自然であります。なぜ随意契約なのか、A他の公共施設同様、入札にすべきと考えますが、見解をお聞きします。

 

3点目に、@この間、議論がされ、指摘もしてきましたように、本市の固定資産税の減免制度は、地方税法や野洲市税条例にも反した方式であります。これらの指摘を受け、平成19年度は改善されたのか、Aこの固定資産税の減免につきましても廃止すべきだが、見解をお聞きします。

 

答弁

本市における同和行政の取り組みは、法のあるなしに関わらず、部落差別がある限り同和問題の早期解決を市政の重要課題と位置付け、諸施策の総合的・計画的な推進に努めなければならないと考えている。今後も、野洲市同和対策基本計画に基づきまして、同和問題の解決に向けて取り組んでいく。

 

1点目の同和事業促進協議会の補助は、本市の同和行政を効果的かつ円滑な推進を図るため、教育や啓発活動の実施、また諸制度の適用に係る生活指導をはじめ、地区住民の自立支援に向けた適正指導等を地域総合センター職員と連携を図りながら行うために組織された団体であり、その目的を達成するため、協議会に対し継続して補助をしていく必要があるものと考えている。

なお、本協議会への補助金は、旧中主町で昭和49年度から平成3 年度まで、旧野洲町では昭和50年度から支出をしているところでございまして、昨年度までで補助総額は同和対策事業の効果的円滑な推進を図るための指導、調整にあたる人件費や、各種事業費等で1億8,

461万6,000円である。

 

2点目の地域総合センターの清掃業務委託がなぜ随意契約なのかについてであるが、、随意契約は経営基盤の不安定な地区内事業者の育成を図ることと、一般企業への就労が困難で、地区内での不安定就労を強いられている中高年齢層や女性の安定就労、及び一般地区の高齢者の積極的な雇用に大きく寄与していることなど、総合的に判断した結果である。

 

3点目の固定資産税の減免制度は、地区住民の不安定就労等による所得格差による負担軽減だけではなく、地区内の土地に対する忌避意識から客観的評価がなされず、不当に低く評価され、取引されている現状があるが、このことは全国各地で発生している地区内の土地に対する差別問い合わせ事件からも明らか。本市においても、合併前の平成16年7月に同様な事件が発生している。こうした差別の実態がある限り、固定資産税の減免は引き続き実施が必要であると考えている。