野並享子 市議:代表質問

2007.3議会代表質問文


 日本共産党議員団を代表しまして質問を行ないます。

 まずはじめに、安倍内閣が進めている政策についてお尋ねします。

昨年、10月に小泉内閣から安倍内閣へと変わりましたが、その手始めに教育基本法を改定しました。タウンミーティングでの「やらせ発言」や「さくら発言」など問題になり、教育現場からまた公聴会でも、十分議論すべきという意見が圧倒的でしたが、強行しました。さらに、2期6年の任期中に憲法を変えると発言し、憲法を変えると明言した始めての総理大臣で、戦後最悪の危険な内閣となりました。

 憲法を変えるねらいは、9条を変え、アメリカとともに世界中で戦争ができるようにすることであり、アメリカいいなりの内閣です。ブッシュ大統領がイラクへの2万人増強を決めましたが、アメリカ国内でも反対の声が上がっているにもかかわらず、安倍首相は「強く期待する」と表明しました。イギリスでもイラクからの撤退が打ち出されるなかで、国際的に異常な言動となっています。

 このようななかで、7月にはイラク特別措置法の期限が来ます。この法律の延長でなく期限切れに基づき、自衛隊のすみやかな撤退が求められますが、市長の見解をお尋ねします。

 

[答弁] 国政の問題のため、答弁はさしひかえます。

 

また、憲法改定に必要な国民投票法案が国会に出されています。この法案の内容は、憲法改定がしやすくなるような不公正・非民主的な内容であります。

第1に、最低投票率の規定がなく、2割台の少数の賛成でも憲法改定が出来ることになっています。

 第2に、すべての国民に自由な運動が保障されず、公務員・教職員への規制を求めています。

 第3に、有料のテレビ、ラジオ、新聞などの広告が資金力のある財界や改憲推進勢力に独占される危険があります。

 第4に、改憲案の国民への周知、広報を改憲推進政党の主導で行なわれる仕組みがもりこまれています。

 憲法が変えられるのは、国民にとって重大問題です。いま全国各地で経済界、文化人、宗教者など幅広い層を結集した「9条の会」が、5600団体を超えて広がっています。

 今年は憲法施行60周年の記念すべき年であり、憲法9条を守るべきという世論は6割以上です。国民投票法案や日本国憲法について、市長の見解を求めます。

 

[答弁] 憲法改正も国民投票法案も、国民にとって重要な問題。十分な時間をとって議論されるべき

 

来年度政府予算案は地方自治体にも大きく影響します。政府予算案の問題点は、

第1に、定率減税の廃止による大増税と、それに連動して、社会保険料の負担増が重なり、昨年に続き雪ダルマ式に負担増となります。また生活保護の母子加算の廃止や児童扶養手当の削減も大問題であります。「貧困と格差」の拡大で「ワーキングプア」が大問題となっています。まじめに働いても生活保護水準以下の生活しかできない貧困層が増大し、10世帯に1世帯、400万世帯を超えて広がっています。もはや貧困は一部の国民の問題ではありません。病気、介護、老いなどにより、国民誰にも起こる問題となっています。また貧困は、若者、女性、高齢者、自営業者、農漁民など国民すべての階層で進行しています。

このようななかで、庶民には大増税の一方で、財界に対しては、減価償却制度の拡充や法人税率の引き下げは本則となり、引き続き減税されます。また大資産家への証券優遇減税は、継続することになっています。

第2に、税金の無駄遣いです。道路特定財源の温存やスーパー港湾や3大都市圏環状道路への大幅予算増。さらに米軍への「思いやり予算」と基地強化予算は、2862億円にもなります。

来年度は、税源移譲により、所得税と住民税の負担割合を変更します。その結果、所得譲与税が全額削除されます。定率減税の廃止のために増税となっていますが、減税ほてん特例交付金や減税ほてん債などがなくなります。また新型交付税により、基準財政需要額の1%ぐらい引き下げになります。

野洲市では、特例交付金の削減が2億350万円、交付税の削減が1億円となっている。

税源移譲により、地方譲与税が3億6900万円削減されています。合計約6億7000万円の削減であり、増収になったのは、定率減税の廃止による増税と住民税と所得税の負担割合の変更による増税が、5億6969万円であり、差し引き1億円の減となります。

「三位一体の改革」により、税源移譲を行なうといわれたが、地方自治体にとっては増収にならず、減収になり、定率減税の廃止により国民への負担は増大しただけでした。

しかも、昨年の老年者控除の廃止や、年金の課税限度額の引き下げなどあり、年金生活者にとっては、大増税になりました。これまで非課税だった世帯が、課税世帯になるなど大変な事態になっています。更に来年度でも、定率減税の廃止により、非課税世帯から課税世帯になる人たちも増えます。

このような、国の政策に対して、住民の立場に立って物申す必要がありますが、市長の見解を求めます。

 

[答弁] 真の地方分権改革の理念に沿わない。国に対して今まで以上に強く要望していきたい。

 

第2点目は、施政方針にも言われています行財政改革についてお尋ねします。

昨年10月に「野洲市財政健全化計画」が出されました。平成22年までの5年間を集中的に取り組む機関と定め、19年度は2年目に当たります。

19年度予算で、削減されたもの、予算計上されなかったものがあります。敬老祝い金の減額300万円。びわこ学園の送迎バスの補助金186万円。

「財政健全化計画」では扶助費の見直しは、20年度実施となっていますが、前倒しの見直しで敬老祝い金の減額です。単独扶助は20項目あり、1億7790万円です。その中には、法律もなくなり一般施策化が必要な同和地域における修学奨励事業で800万円があります。

また補助金・交付金は183項目あり、単独補助は118件、7億5833万円です。そのうちハード事業が6割の4億7500万円あり、これは、事業が終われば減額されるものもあります。

「健全化計画」の見直しで4000万円の削減とあります。その第1弾がびわこ学園送迎バスの削減です。この単独補助金の中には、18年度は工業振興助成金4400万円ありますが、19年度では、6700万円であり、20年度には廃止することが提案されています。しかし、分割で助成することにもなっており、今後5年ぐらいは継続されます。

今後どのようなものを削減していく計画なのか見解を求めます。

「野洲市財政健全化計画」の総括で、改善策を講じなければ、平成20年度には10億円、21年度から毎年15億円を超える財源不足が生じる可能性があり、21年度には財政再建団体に転落するおそれがあると書かれています。

しかし、地方自治体というのは、福祉と暮らしを守るところであり、国の行財政改革とか構造改革とかを錦の御旗にして、福祉を切り捨てるべきでは有りません。

更に「健全化計画」では、職員や嘱託を削減することになっています。新しい給食センターが2学期から稼動し中学校の給食が始まります。4800食から6200食と1400食増えますが、補充される人員は正職でなく、嘱託で18人の補充です。さらに、今後、一部を民間委託にすると言われています。

昔から人は城と言われてきました。「効率的運営」と「住民サービスの充実」を両立させてこそ本当の行政改革です。「民営化万能論」でなく、住民の安全と利益を最優先にした住民本位の効率的な行政を求めます。公立保育園や学校給食の民間委託や市場化テストなどはやるべきではありません。

市長の見解を求めます。

 

[答弁] 行政改革推進委員会から、補助金はゼロベースの提言をいただいている。民営化や民間委託は、環境が整ったものから順次切り替えていく。市場化テストは今のところ考えていない。

 

第3点目、民意の尊重についておたずねします。

3月議会には、まちづくり基本条例が提案されています。この条例の22条で「住民の意思を確認するため、住民投票を実施することができます。市議会及び市長は、住民投票の結果を尊重します。」とあります。

新幹線への負担金が大争点になった知事選挙で、「負担金の凍結」を公約された嘉田知事が誕生しました。

来年度予算に新幹線栗東新駅負担金として2400万円計上されていますが、野洲市で住民投票をすれば、民意は明らかに新幹線への税金投入はすべきでないという結果になります。

県は来年度予算では、新幹線予算は計上していません。

野洲市長として、住民の民意を尊重すると言うことをどの様に考えておられるのか見解を求めます。

 

[答弁] 知事選挙は、様々な要素による結果である。基本協定や工事協定が存続する限り計上する。

 

第4点目、法的な根拠がなくなっても続けられる同和行政についてお尋ねします。

昭和44年から同和対策事業が取り組まれました。この間の行政や地元住民の努力のなかで、住環境、就労、教育などの格差の是正がはかられ、大きな成功をおさめました。

地域の方々も、これ以上の同和事業を行なえば、住民のなかで孤立する。野洲町は良くやってくれたと、地元住民からも同和事業の終結が求められています。

昨年の共産党の代表質問で、個人施策の廃止と一般対策への移行を求めたとき、市長は「答申にも同和関係予算のとらえ方を含め、検討する必要があるとの意見をいただいているので、そのつど検討」と答弁しています。しかし19年度予算においても、さらに「第1次総合計画」においても、14年後にもまだ差別は存在するとして、事業の継続が掲げられています。

部落差別意識は解消していない、全市民が理解するまで、啓発が必要ということで同和教育を中心にすえた人権教育を行なうとあります。これらは、憲法にうたわれている内心の自由を侵し、行政自身が同和行政を続けると言うことは、同和地域を特定し続けることであり、永遠に市民を分断することになります。

同和教育の廃止と個人施策の廃止と一般対策に早期に移行すべきですが市長の見解を求めます。

 

[答弁] 同和教育は部落差別を一掃し、諸課題の解決をめざす。教育の根幹、人権教育の柱になる。個人施策は自立に向け必要。改善が必要なものは、財政健全化計画のなかで行なう。

 

第5点目、医療費の無料化についてお尋ねします。

乳幼児医療費が就学前まで完全無料化になり、更に今年一月から入院に関しては中学校卒業まで無料になり、多くの市民は喜んでいます。

最近は両親とも派遣。年収200万円以下という状況もあり、夫婦二人が働いて400万円以下と言う家庭もあり、子どもを生み、育てることが大変になっています。医療制度も改悪され、院外処方箋になり、これまでよりも医療費が高くつくようになりました。風邪を引いたぐらいでは病院に行けず、熱が出て高い抗生物質の薬をもらわなければならず、回復に日数がかかります。早期発見、早期治療が医療費の抑制になることはご承知のことと思います。

通院治療も無料化にすれば、4700万円ぐらいの予算でいけると答弁されています。無料になれば早期発見、早期治療で医療費の抑制にもなり、子育て支援にもなり、子どもも重症にならず、三方よしということになります。この三方よしについての見解を求めます。

 

[答弁] 現在のところ考えていない。

 

第6点目、就学援助制度の改善についてお尋ねします。

最近マスコミで報道されたのが、給食費の滞納問題です。また予算委員会で共産党の志位委員長が指摘したのが、修学旅行に行けない生徒10人が、その後荒れだし卒業式にも出られなかった。貧困世帯が拡大し、いくら一生懸命に働いてもこの層から出られない。格差社会の是正のために、非正規雇用や派遣社員を正規雇用にすることや、偽装請負を止めさせることや最低賃金を1000円にすることなどの政策を提案しました。

来年度は生活保護の母子加算も廃止されます。児童扶養手当も削減されます。母子家庭にとっては、大変な事態になります。

給食費や修学旅行費は就学援助に入っています。制度を利用しやすい様にすべきです。

例えば、大阪の摂津市では、認定基準の所得限度額は生活保護の1・3倍までに拡大しています。更に国民健康保険を減免している人は、「特別な事情」とみなし、所得限度額を超えている人も就学援助を受けられるようにしています。

三重県松阪市では、生活保護基準の1・4倍まで拡大しています。

また児童扶養手当を受給している世帯は、就学援助の対称にしている自治体もあります。野洲市でも、認定基準の拡大や、年度途中の受付でも4月からさかのぼって支給できるように改善すべきですが、見解をお伺いします。

 

[答弁] 認定基準は生活保護の1・2倍にしている。「児童扶養手当」を受給している世帯は、すべて対象になっている。さかのぼっては支給できない

 

第7点目、地域の零細業者を育成することについてお尋ねします。

野洲市では、工業振興条例により、億単位の振興が行なわれています。

政府はいざなぎ景気を超えた好景気だといいますが、零細な業者には、景気回復など全く無縁な状況にあります。このような業者に対して、自治体が仕事の発注をし、喜ばれているところがあります。

群馬県太田市では、小規模契約登録制度を作り、市が仕事を発注し、05年度の小規模契約の金額は2億681万円で、登録業者の契約金額は1億1656万円となり、全体の43・5%となっています。

昨年は、火災警報器の設置が義務付けされたことにより、市は一人暮らし高齢者世帯に対して、全額市負担で設置を決め小規模契約で発注しました。

野洲市においても、税金が市内で循環できるような小規模契約者登録制度の創設や住宅リフォーム制度などの創設や、地元の零細業者を育成すべきではないでしょうか。見解を求めます。

 

[答弁] 特定業者への支援となり、公平性に欠け経済効果は少ない

 

第8点目、全国一斉学力テストなど教育についてお尋ねします。

昨年教育基本法の改定が強行され、その関連で3法案が中央教育審議会に諮問され、2法案は了承されました。

教育基本法で問題とされたのが、愛国心です。昨年の国会で、愛国心を通知表で評価している学校があり、「小泉首相も愛国心を通知表で評価することはできない」と国会で答弁しました。また評価の基準を、「君が代」を大きな声で歌ったかどうかで評価しているような学校もあることが明らかになりました。

今回学校教育法案で、義務教育の目標に「わが国と郷土を愛する態度を養う」と盛り込まれています。

国会で審議はこれから始まりますが、義務教育の目標に掲げられたことにより、達成の評価が求められますが、野洲市教育委員会としての見解を求めます。

 

[答弁] 新しい学習指導要領に盛り込まれていくか、注目している。

 

さらに、4月24日に、全国一斉学力テストが行なわれます。小学校6年生と中学3年生の国語と算数・数学のテストですが、学校名、男女、組、出席番号、名前を書き、生活態度も記入することになっています。12月議会でも発言したように、愛知県の犬山市教育委員会では一斉テストに参加しないと表明しています。野洲市では、参加を表明され、生活態度などは今後の取り組みの参考にしたいというような答弁をしました。

この種の学力テストは、1961年に行なわれましたが、成績の悪い子を休ますとか、先生が子どもに答えを教えるなど、教育とは無縁の実態が広がり、4年間で中止されました。

しかも、今回の調査費は66億円であり、小学校はベネッセコーポレーションに、中学校はNTTにデーターを送り、集計をしてもらうことになっており、データーが外部に漏洩する危険があります。

東京で実施されているところでは、塾の経営者から「お宅の子どもさんのランキングを教えましょうか」という電話がかかったという話もあります。

東京都では、優秀な学校には予算は多い目に付けると言うことが言われており、教育の機会均等も否定し、また経済格差が学力格差にもなり、どの子にも行き届いた教育には程遠い状況が生まれています。

野洲市として、全国学力テストに参加すると発言されていますが、実施しても公表はしないこと。更に個人データーの漏洩を防止するために、回答用紙への氏名の記入、出席番号の記入は止めること。更に、犬山市のようにテストへの不参加を表明されることが必要だと考えますが、見解をお伺いいたします。

 

[答弁] 児童生徒の生活習慣や、学習環境等も調査し、学習の改善に役立たせる。データーの公表は考えていない。