小菅六雄 市議: 一般質問

2006.9議会一般質問文


■民意に従い新幹線栗東新駅の負担はやめよ

 

質問

滋賀県を始め、湖南関係市が推進してきた新幹線栗東新駅建設に対する問題は、滋賀県知事選挙で最大の争点となりました。しかし、選挙結果は、県民多数の意思は「必要ない。税金のムダ」という思いのもと、「限りなく中止に近い凍結」を公約に掲げた、嘉田候補が当選しました。

 

昨日も選挙結果は紹介されましたが、新幹線新駅を推進する国松氏が全県で、18万5344票、これに対して、「中止や凍結」を公約に掲げた2候補の得票合計は、28万7952票であります。野洲市でも同様に、前知事が、7949票、凍結・中止を掲げた2候補が、10991票と、県民も野洲市民も、凍結・中止を選択したのであります。このことは、地元であります栗東市でも、前知事の1万405票に対して、凍結・反対の2候補の合計は、1万770票となっています。

 

 つまり、県民や市民は、明確に新駅推進「推進」と建設費の負担に反対あるいは凍結の意思を表明したものであります。この件では、7万人も及ぶ県民から「新幹線の建設の是非は住民投票で」という直接請求署名を前知事が否定し、県議会が否決しました。野洲市議会でも、昨年の6月議会で、新幹線「栗東駅」の駅舎建設費の負担中止を求める請願を否決していました。

 

しかし、これらの直接請求や市議会への請願を否決されたことは、今回の選挙結果を見る限り、前国松知事を始め山崎市長、また、県議会と市議会の意思と、市民・県民の意思とはずれていたことが改めて明確となったのであります。私は、市長を始め市議会がこの冷厳な事実を厳粛に受け止めることが必要だと思います。

 

そこで質問を行います。

1点目に、このように先の知事選挙で、市民・県民は、凍結・中止を選択しました。行政の最高責任者としての市長は、民意に従うべきと考えます。去る12日の議案質疑の際、市長は、市政運営全般について、「私は市民の声を聞いて市政を進めている」主旨の答弁をされました。しからば、市民や県民の民意、つまり、市民や県民の声が集約された知事選挙の結果、また、嘉田県政の「限りなく中止に近い凍結」という、市民の民意について従うべきと思います。改めて、市民の民意について、どのような見解をお持ちなのかをお聞きします。

 

2点目に、新駅建設問題は、今後、促進協議会などで議論が進められていま。嘉田知事は、凍結の方向で議論を進めるとしています。市長は促進協議会で、どのような立場でのぞむのか、見解をお聞きします。

3点目に、具体的には、10月に建設負担金の支出が予定されています。野洲市負担は1200万円であります。この件では、昨日の市議会・市長答弁で、「これまで新駅を中心にまちづくりを考えてきた。もし、やめる場合なら知事・県側が、比較する資料・根拠を出してもらい、それを議論してから結論をだすべき」との答弁でした。さらに、「当面は、これまでのルール通りに進める」として、1200万円を負担することを表明されました。しかし、これは間違いだと思います。私は、市民が、「反対・凍結」の意思を表明したのだから、この民意に沿って、野洲市は負担金を出すべきではないと考えます。少なくとも、民意が表明された以上、百歩譲って考えても、民主主義の最低限のルールとして、促進協議会で議論・結論がでるまで、負担をしないというのが、誰が考えてもの常識ではないでしょうか。改めて、市長の考えをお聞きします。

 

答弁

先の県知事選挙につきましては、住民投票とは異なり、新幹線問題、ダム問題、廃棄物処分場問題の3つの緊急提言の他、様々な要素による結果でありますので、単純には見解は示せないものと思われます。

 

 次に、促進協議会においては、特に立場を変えることなく、現段階においては、ルールに則り粛々と進めて参りたいと考えます。10月の負担金支出につきまして、滋賀県、栗東市、JR東海及び促進協議会では、工事協定を締結し、また、今年度について工事負担金を支払うことと決定しております。協定が交わされている以上、工事費を負担しないということは、協定を交わした4者が同意しないことには不可能であると考えます。

 

 

 

■電動ベッド、車椅子の取り上げやめよ

 

質問

 昨年6月、国会において、自民党・公明党・民主党の賛成で介護保険法が改悪されました。これは、これまで要支援及び要介護1の方が利用していた、福祉用具を、「介護予防」という名のもと、介護保険の対象から外す、つまり、取り上げようとするものであります。この改正は4月から実施でありますが、猶予期間を置くということで、この10月から実施されます。現在、福祉用具を使用していた利用者からは、このままでは、使えなくなる、自分でレンタルや購入すれば多額の費用が必要だと、不安・怒り、また、福祉用具として存続の要望が出されています。

 

具体的に、全国的にみると、この10月から、電動ベットで約27万人、電気カートで約11万人と言われており、政府・厚労省は、これらに人々に対して、例外的を認めず一律に取り上げるというのが方針である。

なんとか、「つかまり立ちができる」「なんとか自宅内で歩ける」という人でも、福祉用具を取り上げようとしているのであります。これでは、「介護予防」「自立」どころか、なんとか、車椅子や電動カートで社会自立している人々にまで、その自立が阻害されるのは明らかであります。また、これら福祉用具が保険から外されると、自分で購入するか、全額自己負担でレンタルしなければならなくなる。これは、購入にしても、レンタルにしても大変な負担である。

 

このような大きな問題でありまして、この福祉用具の取り上げに対して全国に大きな批判が高まり、政府も、この8月になって、「一律、機械的に取り上げることのないように」ようという通達を地方自治体にだしました。それほど、今回の福祉用具取り上げの影響が大きいことを物語っています。

 

そこで以下質問をします。

1点目に、福祉用具の取り上げは大きな問題で影響を受けます。本市の場合、この福祉用具取り上げ=保険対象から外れるのは何件あるのか。福祉用具名別に実態をお聞きします。

2点目に、対象者からの存続の強い要望に応えるべきであります。同時に厚労省が、「機械的に取り上げるべきではない」と通知を出しています、これに基づき、取り上げをなくすことが必要ですが、市として具体的にどのように対応するのかをおききします。

また、そのためにも、8月13日の厚労省通知を介護事業者・ケアマネジャーに正確に伝えることなどが重要でありますが、その対応についておききします。

3点目に、それでも外れる人々に対して対策が必要です。私は、市独自の福祉用具貸与制度、また、福祉用具のレンタルについて補助制度が必要だと考えますが、市の見解をお聞きします。

 

答弁

1点目の要支援及び要介護1の認定を受けた方が福祉用具の貸与が保険対象外になる件数についてですが、ご存知のように、現在の利用者の身体状態によって保険対象にできる場合があり、且つ、車いすと移動用リストについては、サービス担当者会議等を開催し適切なケアマネジメントにより、日常生活を送る上で必要と認めた場合は、保険給付の対象とすることが可能となっております。

したがって、対象外になる件数は、限定できませんが、要支援と要介護1の方の7月時点での福祉用具別・利用件数は、車いすは27件、特殊寝台は69件、床ずれ防止用具は7件、移動用リフトは7件、体位変換器及び認知症老人徘徊感知機器はいずれも0件、という状況であります。(このうち、車いすと移動用リフトにつきましては、先に申し上げましたサービス担当者会議で判断することが出来ますので、必要者には、引き続き利用が可能と考えます。)

 

2点目の厚労省老健局の事務連絡に基づく市の対応と各介護事業所に正確に伝えることについてですが、8月14日付けの厚労省からの、事務連絡は、その写しが、県より8月24日付けで、本市にありました。その内容は、介護報酬の改定により、4月1日より一定条件該当者以外は保険給付の対象としないが、既に、サービスを利用している者に対する配慮のため、引き続き、保険給付を行う経過措置が終了するので、利用者に十分な理解を得て、10月以降の適用がスムーズに行われるよう配慮されたい旨の内容でありました。また、経過措置期間の終了にあたっては、福祉用具貸与事業者は、機械的に回収するのでなく、利用者に対し、自費によるサービスの継続意思を確認し対処することや、介護支援専門員は、利用者の希望を踏まえつつ、代替的な措置の助言や、不当な価格で購入や貸与を受けることがないよう配慮すること等が追加された内容でありました。この厚生労働省の事務連絡は、県が8月24日付けで県内の居宅介護支援事業所及び福祉用具貸与事業者にも送っておりますので、これらについて改めて本市より連絡はしておりません。

 

なお、本市では、4月に、市の居宅介護支援事業所連絡会議で、介護支援専門員に制度改正について説明し、特に例外的に福祉用具貸与が必要である者に該当すると判断された場合は保険給付の対象となるので、機械的に給付の対象外にすることのないようにという点や、利用者に丁寧に説明されるよう求めております。又、先月末には、各介護支援専門員宛に、利用者へ再度ご理解いただくよう、説明について依頼したところであります。

 

3点目の市独自の福祉用具貸与制度やレンタル料の補助制度についてですが、福祉用具の貸与については、現在、社会福祉協議会で車いすの無料貸出制度があります。又、認知症老人徘徊感知機器については、徘徊高齢者家族サービス事業がありますので、新たな制度は現在のところ考えておりません。しかし、特殊寝台については、基本調査で起き上がりや寝返りが困難な場合は給付の対象となりますが、ほとんどが対象外になる可能性が大きいことから、適切な代替方法があるか等、介護支援専門員等を通じ、利用者の状況等の把握をおこない、その結果を踏まえ、介護予防という視点からどう対処するべきか、方向性を出したいと考えています。

 

 

 

■市民犠牲の行財政改革やめよ

 

質問

現在、市では、早ければこの9月定例会期間中に、「市財政健全化計画」大綱案の中間報告を明らかにしようとしています。昨日にも議論がありましたが、今回、市は、財政健全計画策定にあたり、「何ら改善策を講じずに財政運営を行った場合、平成19年度には基金が枯渇」「平成20年度以降、毎年10〜15億円の財源不足が生じる」として、「このままでは、再建団体に転落するおそれがあり、危機的状況にある」との財政分析をしています。このような事態から、「財政再建が必要だ」ということで進められています。

 

合併前後の行政の説明では「合併すれば、国の補助や支援策がある。財政も大きくなり、市や市民にメリットがある」と。あれほど、「ばら色」の説明を市民にしていたのであります。

日本共産党は、「小泉改革」が進める市町村合併は、究極的には地方への財政支出の抑制であり、「自治体リストラ」のなにものでもないと指摘してきました。事実、今回、明らかになった「財政シミュレーション」でも、当初、「地方交付税は合併後、10年間維持される」という約束に反し、5億円(平成22年度)もの減額を見込んでいます。私は、まずは、このような自治体と住民に犠牲を押し付ける「小泉改革」に物申すことが必要であると考えています。

 

そこで、市の具体的な「財政再建計画」の方向は、市全般の施策・事業の見直しを進めるとしていますが、これまで市民の運動と世論で作り上げてきた、福祉や教育の施策見直しを示唆しています。一方で市長は、昨日の答弁で、「単に、何を削るのか、何を始末するのという観点だけではなく、構造的改革・ゼロからの改革が必要」であると表明されました。この発言の真意と意味は、まだまだ定かではありませんが、ある意味では、市長の言うとおりであります。

そこで、いずれにしても、財政改革と言われるが、市民が預かり知らないところで起こった財政の危機を市民の犠牲を伴っての財政再建は許されないと思います。例えば、一つの例をしますならば、必要なことは、膨大な予算を投入している同和関係予算や新幹線栗東新駅への負担こそ、見直しと削減を行うべきと考えます。

@    以上の指摘を踏まえ、市財政の現状認識と、それに伴う財政健全化計画なるものの基本的考えを、改めて、お聞きします。

A    財政健全化計画の基本的な方向を踏まえ、具体的な計画の方向・中身についてお聞きします。

 

答弁

ご承知のとおり、本市のまちづくりは、旧町の行政サービスを低下させないことを基本に進めているところでございます。合併時には、まずは旧町の行政サービスを互いに広げていくこととなり、行政サービスの拡大となって財政負担を強いられたところでありますが、こうした方向は両町の町民も含めた合併協議で確認をされたものであり、市民の声を反映するもので一定やむを得ないものと考えております。

 

一方で合併によるスケールメリットを活かし、人件費の削減や各種事務事業の経費削減など、行政運営の効率化を図ってきたところでありますが、こうした財政負担に見合うだけの効果には至らず、財政構造の硬直化傾向は進み、厳しい財政運営を強いられております。また、野洲市は自主財源である市税において、特定の企業による法人市民税の占める割合が高く、その影響を大きく受ける不安定な財政構造となっており、近年の法人市民税の伸び悩みも大きな要因となっております。

 

その結果、平成18年度当初予算においては、13億円を超える財源不足が生じ、緊急避難的に基金を取り崩すことにより対応しましたが、基金残高は枯渇寸前の状況となっております。このようなことから、行政改革大綱とともに財政健全化計画の策定と実行が必要であると考えております。財政健全化計画の基本的な考え方としましては、3点を基本に取り組んでいきたいと考えております。

 

1つ目には「赤字基調の財政構造の改善」であり、歳出削減、歳入確保の取り組みを強化し、安定的な財政運営を目指します。

2つ目には「事務事業の再構築」で、事業の仕組みや内容を再構築いたします。

3つ目には「重点的な施策の展開」であり、生み出された財源の中で、プラス思考で施策を展開します。

この3つを基本において取り組みを強化し、財政の健全化を目指していきたいと考えております。具体的な計画の方向としましては、平成18年度から平成22年度までの5年間を計画期間とし、「歳出の削減」、「効率的な行政運営」、「歳入の確保」並びに「重点的な施策の展開」について、できるだけ具体的な目標を掲げて実行に移していきたいと考えております。