小菅六雄 市議: 一般質問

2006.6議会一般質問文


■教育基本法改悪許すな

質問

質問を行うにあたりまして、市長に一言申し上げます。ご承知のように、国におきましては通常国会が終了しました。しかし、ご承知のように今国会は憲法改定のための国民投票法案、それに基づく教育基本法の改定、さらには共謀罪の法案など、継続審議などにもなりましが、日本と国民の平和を脅かすものであります。また、高齢者の医療費を際限なく引き上げる改悪医療法など、このように平和と暮らしを脅かしています。このようなときだからこそ、地方自治体の役割が重要です。滋賀県政でも野洲市政でも、新幹線新駅の無駄遣いをやめ、市民の暮らしを守る県政、市政が求められています。そういう中で本定例会冒頭で、市長は中学校卒業までの入院医療費の無料化を表明されました。これは市民の要望に応えられたものでありまして、これはこれで大いに評価するものであります。私は市長がこのような市民の立場に立った施策の今後一層の推進を求めるものでありまして、税金の無駄遣いを排除し、このような市民の暮らしを守る財政を進めることを求めておきます。

それでは、質問を行います。

1点目に教育基本法の問題です。自民党・民主党から現行教育基本法の改定案が提出されています。基本法を改定する理由として、「時代の要請にこたえる」ためといっています。しかし、現在の基本法のどこが「時代の要請」にこたえられなくなっているのか、その根拠もあげることができていません。自民党、公明党は、少年犯罪、耐震偽装、ライブドア事件など、社会のあらゆる問題を「教育が悪い。だから教育基本法改定する」といっていますが、これは極めて無責任な言い分であります。

 いま、子どもの非行・事件、学校の「荒れ」、学力の問題、高い学費による進学の断念や中途退学、子どもや学校間の格差拡大など、子どもと教育をめぐるさまざまな問題を解決することを国民は願っています。しかし、この原因は、教育基本法にあるのではなく、基本法の民主主義的な理念を棚上げにし、それに逆行する「競争と管理の教育」を押しつけてきたことにあります。

 そこで、今回の改訂の目的なるものは、これまでの、子どもたち一人ひとりの「人格の完成」をめざす教育から、「国策に従う人間」をつくる教育へ、教育の根本目的を180度転換させようとしていることです。政府の改定案は、基本法に新たに第2条をつくり、「教育の目標」として、「国を愛する態度」など20の「徳目」をあげ、その「目標の達成」を学校や教職員、子どもたちに義務づけようとしています。そのことは、問題は、それを法律に書き込み、政府が強制しょうとしていることです。

 法律に、「教育の目標」として「徳目」を書き込み、その「達成」が義務づけられ、学校で具体的な「態度」が評価されるようになったらどうなるでしょう。時々の政府の意思によって、特定の内容の価値観が子どもたちに強制されます。これは、憲法19条が保障した思想・良心・内心の自由をふみにじることになることは明らかです。だから、現在教育基本法は、教育の目標として、事細かな「徳目」を定めるということをしていないのであります。

 それでは、なぜ、このような重大問題がある内容の基本法の改定をしようとしているのでしょうか。これは、憲法を変えて「海外で戦争をする国」をつくろうという動きと一体のものです。憲法改定をすすめる自民党などのいう「愛国心」とは、「戦争をする国」に忠誠を誓えというものにほかなりません。そのために教育を利用しようというのです。それは、前文から、憲法と教育基本法とが一体のものであることを明記したことばを削除し、「平和を希求する人間」の育成という理念を取り去っていることからも明らかです

 また、政府・財界は、教育の世界をいっそう競争本位にして、子どもたちを早い時期から「負け組・勝ち組」に分け、弱肉強食の経済社会に順応する人間をつくることを狙っています。その考え方は、「落ちこぼれの底辺を上げることにばかり注いできた労力を、できる者を限りなく伸ばすことに振り向ける」、「限りなくできない非才、無才には、せめて実直な精神だけを養っておいてもらえばいい」(三浦朱門・元教育課程審議会会長)などという発言にはっきりとあらわれています。

 教育基本法改定は、「海外で戦争する国」「弱肉強食の経済社会」づくりという二つの国策に従う人間をつくることを、狙いとしています。そこで、市長と教育長にお聞きします。憲法と一体に制定された教育基本法は、日本が引き起こした侵略戦争によって、アジア諸国民2000万人以上、日本国民300万人以上の痛ましい犠牲をつくったことへの、痛苦の反省にたったものです。時の軍国主義が、子どもたちに“日本は神の国”“お国のために命をすてよ”と教えこみ、若者たちを侵略戦争に駆り立てたことを根本から反省し、平和・人権尊重・民主主義という憲法の理想を実現する人間を育てようという決意に立って、日本国民は教育基本法を制定したのでした。

 よって、教育基本法の改悪は、子どもたちの成長に深刻な悪影響をおよぼすとともに、わが国の平和と人権、民主主義にとってきわめて重大な危険をもたらすものです。それは、憲法の平和と民主主義の理念に反する暴挙と考えますが、見解をおききします。

答弁

(市長)

教育基本法の問題について、教育長にということでしたが、私も答えよということですので、若干答えさせていただきたいと思います。先々週、全国市長会が東京で開催されました。ただいま小菅さんが細かく条文等について種々おっしゃいましたが、我々はまだ成案となっておりませんので、成文については存知しておりませんが、ただそのときに来賓として文部科学大臣がお見えになりまして、こういう教育基本法をつくるのだと、こういう説明をされました。そのことについていろいろとお話をお聞きしましたので、今回の改正については、やはり将来の我が国の未来を拓く教育基本法の確立を図るのだと、こういうごあいさつをされました。

その内容については、第1にこの法律においては、今までなかった前文を設けると。内容はないです。前文を設けると、こういう説明をされました。第2 番目には、教育の目的、目標について、特に人格の完成に加えて個人の価値観の尊重を図っていく、公共の精神に基づき主体的に社会の形成に参加をしていただくようにする、これが2点目です。3点目は、現行法にも規定されている義務教育、学校教育及び社会教育に加え、大学、私立学校、家庭教育、幼児期の教育並びに学校、家庭及び地域住民の相互の連携の協力について、新たに規定をしていく。4 点目には、教育行政における国と地方公共団体の役割分担、教育振興計画の策定を行っていくと、このような4つの柱をもって説明されました。しかし、この法案は十分な議論もされないままに継続審議として処理されることになりましたね。そこで、それぞれの多様な意見があるようでもございますし、私としては今後の国での審議の経過を慎重に見守っていきたいと、こういう思いでございますので、ご理解をいただきたいと思います。

 

(教育長)

ただいまご質問にありました教育基本法の改定につきましてでございますが、ご承知のように教育基本法の改正案は今国会に提出されまして、衆議院において本格論戦が行われました。継続審議になったわけでございますが、与党内にも多様な意見があることも実情でございまして、私としては、すべての国民の人権が尊重されまして、我が国の平和と民主主義がより維持発展されていくよう、今後審議の経過を慎重に見守っていきたいと考えております。

教育基本法は、昭和22年3月31日に法律第25号として制定されました。その前文には、「われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現には、根本において教育の力にまつべきものである。われらは個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にして、しかも個性豊かな文化の創造を目指す教育を普及徹底しなければならない。ここに日本国憲法の精神に則り、教育の目的を明示して、新しい日本の教育の基本を確立するため、この法律を制定する」というふうにあります。このことから、いわゆる平和憲法と言われる日本国憲法に、まさにのっとった教育基本法でございまして、今回出されている改正案にも、この精神は何ら変わることはないと信じております。

ご指摘のように、確かに現在さまざまな教育の課題がありますが、それらを解決し、児童・生徒が安心して、意欲を持って学んでいけるよう、私たち教育に携わる者としましては、この教育基本法の精神を生かした教育施策に沿って、今後とも鋭意努力し続けていこうと、このように考えております。

 

 

 

■柿の木原踏切・新踏切の安全対策を

 

質問

子どもの安全対策については、これまでも質問をしてきましたが、市内全体をみました場合、さらに改善が必要なところがあります。市内、2つの踏み切りの安全対策に質問を行います。

 

1点目は、市道一号線(大篠原〜高木)とJRびわこ線が交差する、「柿ノ木原踏切」の問題であります。この踏み切りは篠原小学校の通学路上にあり、多くの児童が通っています。しかし、市道部分は、歩道が整備され安全が確保されていますが、踏切内・鉄道敷(約10メートル)部分には歩道がありません。子どもたちは、歩道から踏切を渡るときには、鉄道敷に入らなくてはなりません。朝夕の通勤時には、多くの自動車が通行し、子どもたちは、通過する自動車とすれすれに踏切を渡らなくてはなりません。大変、危険なものとなっています。

これまで周辺自治会はもちろん、小学校やPTAからも早期の改善の要望も出されています。しかし、JR西日本は、「他の踏切の閉鎖」を条件にして、なかなか、拡幅などの安全対策を講じてこなかったわけでありますが、子どもの安全対策は急務であります。市当局もご承知だと思いますが、この柿ノ木原踏切では、昨年4月15日、また、本年4月5日の2回、軽微ではありますが、自動車による事故が発生しています。この踏み切りは、鉄道敷部分が極端に狭いため自動車にとっても危険であり、これが児童の通学路であればなおさら危険です。

 

2点目には、祇王小学校近くの、市道小堤永原線とJR西日本と交差する新踏切の問題であります。この踏み切りは市道小篠原上屋線との交差も危険であり2重に危険な踏切です。自動車同士の交差も危険でありますが、とりわけ、小堤永原線では、踏切の約20メートル手前までは歩道が整備されましたが、踏み切り付近だけが放置され、通学する児童にとって危険です。この踏切と市道の改善も小学校やPTAなどから要望が出ています。

以上、この2つの踏み切りについて、市としても早期の改善を行うべきと考えますが、市当局の見解をお聞きします。

 

答弁

野洲市内には、JRの踏切が5カ所あります。それぞれ地域住民を中心とした利用者に欠くことのできない重要な通行経路として供用しております。しかし、一方で踏切における事故は鉄道事故全体の約60%を占めており、危険度の高い数字でもあります。このように、利用者の利便性確保と安全確保は相反する課題であり、これの解決には立体交差が最善の安全策であると考えます。しかし、経済性、用地確保を含めた地形的条件を勘案しますと、現実性は低いと思います。さらに、前述のように踏切は危険性の高い施設であるため、残念ながらその拡幅、改良についてもJRの理解を得るに至っておりません。

 

ご指摘の新踏切による祇王小学校前の市道小堤永原線につきましては、平成15年度よ

り歩道拡張工事を実施してまいりましたが、踏切部分の拡幅は依然として実現できず、歩行者にとって決して安全な状態とは言えないものであります。また、市道小篠原上屋線とJR琵琶湖線が至近距離にあるということで、平行していることから、交差点としても危険な状況であることも事実であります。

 

このような状況のもと、立体交差の実現には相当の時間を要する現状を考慮しますと、JRに対しまして歩道部分の拡幅について理解と協力を求める一方で、当面の対応といたしまして、次善の策ではありますが、両踏切に共通しますが、現有施設の範囲において、歩行者の通行部分について着色等の措置により、歩行者の安全確保が少しでもできるように、関係機関と協議してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

 

 

 

■野洲病院の小児科日曜日診療の存続を

 

質問

野洲病院では、これまで市民の要望に応え、野洲病院と行政の努力で、小児科・外科・内科の三科が日曜日(午前9〜12時)まで実施されています。この野洲病院の日曜診療は、救急診療(一次診療)でなく、一般診療であり、日曜日の診療としては県下で野洲病院だけです。

 

 ところが、この野洲病院の日曜診療の内、小児科について 廃止されかねない事態がでています。これは、日曜診療の内、内科と外科は野洲病院の医師で対応していますが、小児科については、滋賀医大から医師の派遣を受け実施しています。しかし、今年4月から、草津市が財政負担し、滋賀医大と草津総合病院の三者で「草津市小児救急医療センター」がオープンしました。このセンターは、「24時間・年中無休」でありまして、医師については、滋賀医大が医師を派遣(二人体制×3組=1日6人)しています。

 

 この草津市の小児救急医療センターの開設そのものはいいのですが、このことにより、滋賀医大から、「湖南圏内で体制が整備された」ということで、野洲病院への医師派遣を中止することが表明されています。現在、野洲病院では、平日は、小児科医師2名で対応しており、もし、滋賀医大からの日曜日の医師派遣が中止されると、小児科診療できなくなります。

 

 この野洲病院の日曜診療(三科)の受診実績は小児科が多数を占めており、年間約3000人です。同時に、日曜日診療を行っているということで、野洲市はもちろん、甲賀市・湖南市・竜王町・近江八幡市からも受診があり、地域医療として大きな役割を果たしています。  以上、経過について明らかにしましたが、重要な日曜日の小児科診療は絶対存続させるべきであり、市としても、滋賀医大や県当局などに、医師派遣を強く要望すべきです。市当局の見解と対応をお聞きします。 

 

答弁

野洲病院の日曜診療小児科外来につきましては、昭和56 年より実施されており、25年の実績を持っておられます。市内はもちろんのこと、近隣市町からの患者も多く、その実績は昨年度で2,947人を数え、地域医療の中核病院として大きく貢献されております。

 

それが、議員のご質問の中で経過を述べられたように、日曜診療小児科外来の存続が危ぶまれておりますことは、子育て中の保護者にとっての影響は大きく、地域医療の後退につながる問題であります。このことから、理事会で報告を受けた翌5月24日に、野洲病院に対し、日曜診療小児科外来の存続について取り組むよう要望し、6月8日には市長が滋賀医科大学に小児科医師の派遣継続についてお願いに上がりました。いずれにしましても、引き続き日曜診療小児科外来が存続されるよう、病院をはじめ関係機関に働きかけをしてまいりたいと考えております。

 

 

 

■イオンの24時間営業を規制すべき

 

質問

1点目に、営業時間の問題であります。営業時間については、これまで地元商業や住環境・青少年問題の観点から、「24時間営業は重大な影響」の声が多数寄せられ、周辺自治会、商工会、また、市議会でも議論されてきたところです。  

私自身もこれまで、市議会でも一貫して、この問題点を指摘してきました。その結果、「24時間営業をしないよう強く指導している」と答弁されていました。しかし、去る4月2日開催されました、大店立地法に基く地元説明会において、イオンは県への届けで「24時間営業」を申請していることが明らかになりました。

この「24時間営業」のとどけについて、イオンは、「経営方針の基本は、『24時間営業』である。中主店の実際の営業時間は、地元や市などの要望を踏まえて、『運用』で調整する」としています。さらに、「営業時間の変更が必要な場合は、ご理解を賜りながらすすめる。なし崩し的に時間変更はやらない」との説明を行いましたが、「24時間営業」の申請そのものは譲れないとしています。

 

 しかし、これは、「口約束」です。イオンは、確固とした「住民同意」による営業時間の設定の確約は表明しませんでした。
 仮にオープン時は「午後10時なり11時」としても、以後、この約束が守られるのかは疑問です。他店舗の例では、当初「午後11時まで」の営業時間が、その後、「24時間営業」に変更された例があるなど、企業の経営方針が優先されています。

 

そもそも、今回のイオン誘致は、工業団地の企業誘致に失敗し、その「打開策」として、市有地に誘致を行うというものです。

それだけに、行政責任は重大です。よって、行政自身が市民の立場にたち、24時間営業はしないこと。また、そのための確約を取るべきだと考えます。市当局の見解をお聞きします。

2点目に、商業者支援として、共同店舗の検討がされておりますが、その内容と商業者支援の関連についてお聞きします。

 

答弁

1点目の24時間営業をしない確約についてでございますが、営業時間につきましては、イオン株式会社は基本スタイルである24時間営業を予定されていました。しかし、昨年来の地元説明会では、24時間営業の影響を心配する意見が多く、この問題に関して住民の理解が得られないまま24時間営業しないよう、市としても要請を続けております。市とイオン株式会社との協議の中では、常に出店に際しては住民の声を大切にして対応いただくよう要請しており、特に24時間営業しないことに関しては、本年2 月に文書をもってイオン株式会社に申し入れをしております。

 

イオン株式会社は、市の要請や住民等の意見を踏まえまして、営業時間については運用

において調整すると、地元説明会等で回答しているところでございますので、この回答は

市としても大変重みのあるものと受けとめております。

次に、2点目の商業者支援としての共同店舗の検討内容についてでありますが、共同店舗につきましては、商工会の要望を受けまして、イオン株式会社出店地横の市有地の貸与

や施設の整備経費に対する支援を考えておるところでございます。施設の基本的な考え方としましては、イオン株式会社の店舗の集客力を生かしまして、主に地産地消の推進を目的とする販売施設を想定しております。具体的な内容につきましては、本年度に中主商工会が設置されます検討委員会の中で協議することとなってございます。市といたしましても、検討に係る支援として、検討委員会の運営経費及び委託経費を補助する予定をいたしております。また、この検討委員会に市の職員が参画して、引き続いての協議を進めてまいりたいと思っております。