野並享子 市議: 一般質問

2006.3議会一般質問文


.障害者自立支援法について

内容

昨年10月31日、自民・公明の賛成で、自立支援法が成立しました。

10万人を超える障害者が全国で集会・デモ・国会前で座り込みをされ、廃案になっていたのが衆議院選挙で3分の2の議席を確保したことから、一気に強行しました。

 障害者が人間として当たり前の生活をするために、必要な支援を「益」とみなして、負担を課す「応益負担」のやり方は、憲法25条や福祉の理念に反します。障害者の生存権を保障するためにも、国に対し「応益負担」の撤回を求めるべきだと考えますが、市長に見解を求めます。

 

@負担の軽減問題についてお尋ねします。

 障害者を支援するどころか、「自立阻害法」です。「応能負担」から「応益負担」の1割負担の利用料になり、重度の方ほどサービスを多く受けており、利用料の負担が増えることになります。

ホームヘルプサービスは、生活保護世帯以外はすべて1割負担となり、一挙に1万5千〜4万円以上の負担増となります。

 施設やグループホーム利用者は、食費と居住費が全額自己負担になり、標準額として5万8千円としており、利用料が払えずサービスが受けられなくなる場合もあります。

 また通所の場合、現在95%の方が無料ですが、平均でつき1000円から19000円へと19倍の値上げとなります。自己負担の上限が設けられていますが、月6万6千円の障害年金2級で1万5500円の利用料であり、収入の2割を払わなければならず、負担軽減の配慮などといえるものではありません。

 

 しかも、所得を判断するのは、支援費制度では本人・扶養義務者の収入が対象でしたが、自立支援法では「同一生計世帯」となり、世帯分離をしなければ、1割負担となります。

 

 補装具も、日常生活を助けるものとして必要ですが、例えば義足の場合、あるものは100万円ぐらいします。1割負担で10万円になります。上限がもうけられますが、償還払いになれば一旦、10万円は支払わなくてはなりません。現在は4千円です。

 

このような現状に対し、10月から実施と言うのもありますが、4月から実施されるものもあり、緊急に負担軽減措置を講じる必要があります。国の上限額でも収入の2割負担では軽減といいえるものではないため、地方自治体が急きょ独自の軽減策を出しています。

例えば、横浜市は、所得の低い障害者は自己負担を全額市が助成することを決めました。京都市も国基準の負担額の半分を市が負担する軽減措置を実施するとしています。またそれぞれのサービスの上限額を合算するやり方でなく、サービスの総合計額の上限を設定し、負担軽減の措置も決めました。

野洲市としても、緊急に負担軽減措置を独自に検討すべきですが見解を求めます。

 

A障害福祉計画について

自立支援法で、06年度中に策定することが、義務付けられました。

昨年12月の障害保健福祉関係主管課長会議において、基盤整備に関する基本的な考え方として、

⑴全国どこでも必要なホームヘルプサービスを保障

⑵希望する障害者に日中活動サービスの保障

⑶グループホーム等の充実で、入所・入院から地域生活への移行の推進

⑷福祉施設から一般就労への移行を推進

 と掲げられていますが、地域で利用できるサービスが圧倒的に不足しています。

福祉計画について、野洲市として第1期として08年度までの計画を設定し、その実績を踏まえ、2011年度までの2期計画を策定することが、計画されています。計画案の策定スケジュールでは、08年3月に作成の完了となっています。

 サービスの数値目標を決めるために2年もかかっていたのでは、間尺に合いません。

 策定作業と平行しながら、整備を進めなければならないと考えますが見解を求めます。

 

 

回答要求者

市長

 

答弁

国に対して「応益負担」の撤回を求めることは、今後の状況を見ながら判断する。

野洲市独自の軽減措置は考えていない。

障害者福祉計画は、来年度ニーズの調査、策定委員会を設置し議論する。

子育て支援

内容

 人口が減少する事態になりました。

 国においても対策が講じられようとしていますが、野洲市においても若者が結婚し、安心して子どもを生み育てられる環境の整備が求められています。

 また、昨今幼児が連れ去られ、殺害されたり、悲惨な事件が多発しています。地域ぐるみで子育てをしなければならないと考えます。

 そのためにも、基盤整備と内容の充実をしなければなりません。

 

1)        中主幼稚園の預かり保育について

 昨年の3月議会でもこの問題をとりあげました。来年度予算では、今年度よりも更に悪い状況となっています。

 朝8時から夕方6時までの預かり保育を行なっており、今年度では3歳児が17人、4歳児が24人、5歳児が32人、73人ぐらいの子どもが保育されました。一つの保育園並です。

野洲第二保育園は90人定員でその内3歳児15人・4歳児28人・5歳児23人、合計65人の子どもを保育しています。

定数と保育士の配置内容が問題です。

定数で言うなら、保育園では4・5歳児は30人定員です。預かり保育の5歳児が32人なら2クラスにしなければなりませんが、一クラスにすし詰めです。また来年度3歳児の預かり保育の希望者が21人と聞いています。保育園では3歳児は20人定員であり、預かり保育は2クラスにしなければなりません。しかし、教室は3歳児・4歳児・5歳児の3教室でのみ預かり保育が行なわれており、来年度は3歳児がすし詰め状況となります。

児童家庭課にお尋ねします。野洲においてこれまで定数オーバーで保育をされたことがあるかどうか。

 

 保育士の内容ですが、今年は5人のパートによる保育士により、預かり保育が行なわれました。来年は一人のパートのみで、後は午前中の幼稚園の先生が交代で保育することとなっています。

 324人の子どもを、13クラス13人と障害児加配の先生8人で、21人の先生が保育されています。その21人の先生が毎日交代で保育すれば、子どもの情緒を不安にさせます。

 児童家庭課にお尋ねします。保育園において、クラス担任が毎日交代するという状況は、これまであったかどうか。

 5時からの延長保育で、野洲第一保育園ではどのような体制で保育が行なわれているのか。

 

教育委員会にお尋ねします。

朝の8時から夜6時まで、幼い子どもを保育するということは、当然保育園でこれまで培われてきたことをベースにしなければなりませんが、保育士が毎日交代することを、現場の先生が望まれたのでしょうか。

明快なご答弁をお願いします。

 

 

2)        学童保育所について

 来年度の入所希望者が殺到しています。昨今の凶悪な犯罪を防ぐために、放課後の子どもの安全を求め、学童保育所を選ばれる方も多いと思います。地方自治体は安全・安心を求める市民にこたえる責任があります。

 こうしたなか、北野・中主での増築、野洲の改修、祇王の建設など行なわれてきましたが、来年度、北野、野洲、祇王で定員オーバーになる状況です。以下の点について質問します。

⑴希望者全員が入所できる体制(場所・指導員)ができたのかどうか。

⑵増築した北野では、トイレの増築を削ったため、トイレは行列ができる状況です。100人に対して、女子便所は2つしかありません。便所の増設が必要です。

⑶これまで野洲における指導員の賃金は、6時間で支給されていたが、現在は8時間で同じ賃金であり、賃下げになっている。これは、社協委託になるにあたっての、保護者会との約束を果たしていない状況だが、改善されるのか。 

⑷一箇所の学童が100人の規模を超える状況は、異年齢集団による子どもの発達を保障する状況ではなく、逆効果になる。

 児童館の充実を行い、働いていない親の子どもが通えて、学童も兼ねたような施設作りが必要ではないか。

回答要求者

市長、関係部長

 

答弁

保育園では、定数を超えたり、クラス担任が毎日変わることはない。

預かり保育担当の職員は、交代する必要はありますが、子どもに負担にならないように工夫する。

学童保育は、100人弱の増加で、野洲・北野は小学校の教室、祇王は土地改良区の事務所で対応し、指導員の体制は、支障のないように協議している。トイレの増設は検討している。指導員の給与は19年度に見直す。今後児童館も含めた新たな施設整備は考えていない。遊休施設や空き民家の活用を検討。

 

再質問

預かり保育の3歳児は21人であり、保育園並にすれば二クラスになるが、どうするのか。職員の削減は概算要求のときから出していたのか、それとも財政当局から削られたのか。

 

答弁

職員の削減は、教育委員会として概算要求の当初から出していた。3歳児は二クラスにする。教室は絵本室などを使う。

 


 

農業問題について

内容

 昨年十月、農水省は「新基本計画」の具体化として「経営所得安定対策等大綱」を打ち出しました。「大綱」は、日本農業を危機に追い込んだ政府の責任を棚上げし、国際的孤立を深めているWTO協定を絶対視するとともに財界の要求に応えて、さらに輸入自由化を推し進め、国際競争力に勝てない農家を切り捨てる冷酷な小泉流「構造改革」そのものです。

 大綱は、これまでの全農家を対象にした小麦、大豆などの品目ごとの価格保障を全廃し、〇七年から「諸外国との生産格差の是正」(げた)と「収入変動による影響緩和」(ならし)を組み合わせた「品目横断的経営安定対策」を打ち出しています。しかし、対象は認定農業者で都府県四ヘクタール、北海道十ヘクタール、特定農業団体(集落営農)で二十ヘクタールであり、全農家の一割以下、対象となる農地は六割であり、四割は切り捨てるというものです。多数の農家を農政の対象から排除し、外国から輸入される安い農産物との競争にさらす冷酷なものです。

 今、食料自給率を向上させるために担い手を増やすことこそ緊急の課題であり多数の農家を排除することほど逆立ちはありません。「大綱」は、ものを生産する農民がいなくなるほどの打撃を日本の農業にもたらし過疎を加速させるなど、農村地域社会を崩壊させかねないものであり絶対に容認することはできません。

 また「大綱」は、WTOやFTAによって関税を引き下げてさらに輸入を拡大し、アメリカや中国などの安い輸入原価と競争することが前提です。一切、価格保障を否定して「品目横断的経営安定対策」を実施しても、「担い手」の経営を維持することはできず、 「経営安定対策」の名に値しないことは明白です。

 農業と工業の違いをわきまえず「効率化」を唯一の基準にすることほど愚かなことはありません。農業は農地と耕作する農民が存在してこそ成り立つのであり一度失ったら取り返しがつかない農業の特質を顧みない亡国農政です。多様な形態の家族経営を価格保障と直接支払いで支える経営安定対策が必要です。

カゴメが巨大なトマト生産工場をつくったり、「ワタミ」が地域の標準小作料の二倍の賃料で優良農地を集めるなど農外企業の農業参入が相次ぎ政府は経済特区の一般 化や破格の融資制度までつくって推進しています。

これらは、「耕作放棄地対策」を口実に推進されていますが、戦後の農地制度を転換して大企業が農地を取得できるようにすることを既成事実化するものです。「農地は、その耕作者みずからが所有することを最も適当であると認め……耕作者の地位の安定と農業生産力の増進をはかることを目的とする」(農地法第一条)という理念を守り、資本による農地支配をさせてはなりません。

地方自治体として安全・安心な食料の確保と治山治水のためにも、水田を守る対策が必要です。農業予算の半分が、土木事業に使われている状況のなか、地方自治体のイニシアチブが問われています。

18年度の野洲市農業委員会の建議書が出されています。そのなかにもありますように、担い手不足や農産物の価格の下落等で、農業離れが進み地域農業の維持・継続が困難といわれています。

こうした状況を踏まえ、以下のことを質問します。

⑴野洲市としての農業政策は、「経営所得安定対策等大綱」を基本にされようとしているが、これでは9割の農家、4割の農地を切り捨てる農業破壊に道を開くことになります。この点をどのように認識されるのか。

⑵担い手の育成として、新規就農者、定年帰農者への支援策を検討すべき。

⑶農繁期の働き手を確保するため、非農家からの応援「農業ハローワーク制度の創設」など農業を続けたい人を応援すべき。

⑷地元の小麦を使ったパンを学校給食に供給すべき。学校給食に地元の野菜と加工品を最大限に活用。そのための契約栽培など協議すべき。

 

 

回答要求者

市長

 

答弁

@「担い手」に限定し、国の方針通り積極的に取り組む。

A地域農業を担う多様な農業者の育成を計画

B「農業ハローワーク制度の創設」は考えていない。

C学校給食会と納入契約をしており、地元の小麦を使用することは不可能

年間44種類80トンの野菜を使っている。地元野菜は30%購入している。最も多い玉ねぎで、1ヶ月の使用量300キログラムで、契約栽培するには規模が小さすぎる。